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海外サーバ乗り換えの解説つづき
■ブロードバンド時代のサーバ品質
海外サーバは、そもそも海を越えることから回線の接続が多くなってしまい、国内サーバと比較して回線品質が明らかに劣ります。
回線スピードはブロードバンド時代になって特に必要とされますが、ブロードバンドが普及するほどにますます海外サーバのレスポンスの遅さが目立ってきているのが現状です。
海外サーバは回線ルートの問題から回線品質を上げようにも物理的に遠いことから構造的にどうしようもありません...
主に国内のユーザーに向けたウェブサイトの場合、サーバが海外に設置してあることでレスポンスが遅くなることから、アクセスするユーザーにとってもストレスとなり、メリットがありません。
ビジネスでもプライベートでもインターネットが不可欠なインフラとして定着して、さらにブロードバンドの波が押し寄せてきた現在、快適さはサーバの品質として非常に大きな要素なのです。
■再販業者の抱える問題
現在の海外サーバ再販業者は、サーバに関する技術力の問題を抱えています。
海外との回線コストの格差が現在はなくなり、また海外サーバでは回線品質を上げられない構造的な問題があることから、自社でサーバ構築やサーバ管理する技術力があれば、サーバを国内で立ち上げるはずです。海外サーバを再販することはあり得ないはずです。
一時期Cobaltサーバ頼みのホスティング業者も流行しましたが、「本物のホスティング」を事業として行おうとしたら、やはりオリジナルのサーバを構築するレベルにあることが業者にとって必要不可欠です。
そのためには、業務やオペレーション分析、独創性・先駆性に基づいた機能設計、プログラミングおよび管理開発、ネットワーク関連技術、ハードウェア知識から修理など、総合的な技術力が要求されます。
サーバをソフトウェア面からハードウェア面までオリジナルに構築して常に洗練し続けている会社は、大手業者も含めて意外と少なく、これだけ多くのホスティング業者が乱立した中でほとんどないともいえるのが現状です。
本物のホスティング会社として、トータルにサーバ品質を高めることは義務でもあります。
総合的な技術力のみならず、システムやサーバを管理する人員および技術者のコントロールする「経営管理としての総合力」も要求されます。
これらが、いまだに海外サーバを安易に扱っている再販業者で特に欠落してしまっている点ともいえます。
■再販業者の問題解決レベル
海外サーバの再販業者はサーバに問題が起きた場合、解決に至るまでに時間がかかります。
海外サーバの再販業者はユーザーからの問い合わせについて、内容によっては自社でサーバを実質管理していないことや技術力が不足していることから海外の業者に問い合わせることになります。
海外との時差もあるため、サポートのレスポンスに必ず時間的なずれが生じ、対応が非常に遅くなります。
時差のみならず、弊社が90年代に海外サーバを扱った経験では、サーバの機能の検証だけで3ヶ月以上待たされることもありました。また、ときに平射の指摘する問題を解決しきれない業者さえありました。
最近の海外サーバの再販業者は、初心者大歓迎で電話対応などサポートを厚くしている傾向があるようですが、うがった見方をすると、このように根本的に迅速なサポートができないことをごまかしているのかもしれません...
また、パワーユーザーにはごまかしが全くきかないことから、主に初心者を対象にせざるを得ないのかもしれません...
■根本的な責任問題
海外サーバ利用で次の大きな問題は、致命的な問題が起きたときに再販業者が根本的に責任をとれない点です。
サーバのみならず海外の業者が破綻した場合、サーバが設置している海外に飛んでいって、お客様の最新のメールやログ、サーバ設置のソフトウェアによって常に書き込まれる最新のデータが入ったディスクを確保するといった最低限のレベルでも、再販業者は自らの責任で行うことができないことです。
サーバについて最終的に責任をとれるということは、上記ディスクの確保やサーバに問題が起きた場合に直接キーボードをサーバ本体につないで操作が出来ることは必須で、サーバのマザーボードやハードディスク、CPUやメモリなどサーバのすべてが常にホスティング会社の管理下にある状態がベストです。
特にハードディスクは前述のように重要で、お客様の最新のデータが入っていることから、ホスティング会社側で常に自由に取り外して取り扱うことができていないといけない、非常に大きなポイントなのです。
直接キーボードをサーバ本体につなげて操作できるということは、サーバはシステムの問題のみならず、ハードの問題も常に起こり、リモートではログインできなくなり解決できないことになります。
このように自社で本当にサーバを管理していないホスティング業者は、最終的な責任をとることが不可能なのです。これは非常に大きな問題です。
それでもまだ海外ではなく国内でサーバを仕入れて再販している場合であれば、大きな問題が起きたときに取引先の業者のもとに駆けつけて、ユーザーの最新データが入っているディスクを渡してもらうなど交渉することも現実的に考えられますが、
海外サーバでは飛行機でかけつけるのも時間の問題がそもそもあり、海外の業者の破綻の話はあれども実際に海外に行って責任をとったという再販業者を聞いたこともなく、行ったとしても海外の業者が破綻して見つからないか、対応してくれる可能性は極めて低いといえます。
このように再販業者はサーバについて大きな問題が起きたときにサーバを直接操作することもできず、仕入先の海外業者自体の存否に関わる問題が発生しても、お客様の最新のデータの入ったディスクも手元になく、再販業者は自ら責任がとれません。
海外サーバは、こういった再販業者が根本的に責任がとれない問題という「リスクを抱えたまま」サーバを利用することになるのです。
■実体験
90年代における国内と海外の回線コスト格差から、弊社でも米国のホスティング業者を活用しました。
サンフランシスコとイリノイ州およびメーン州にあった3社の業者と取り引きを行いました。
そのうち2社が買収されました。買収後フロリダに移転した会社もありました。
厳密に言うと、3社の他に技術評価をしていたD・・・Web社という業者が1社ありましたが、会社のレベルもサーバ品質も当時から低く、取引は却下しました。
そのD社はその後、別の日本の業者の○○屋さんと提携して、90年代後半一時的に勢い良く出てきましたが、そのまま尻すぼみになっていきました。品質が良くなかったことから先は見えていましたが、予想通りではありました...
さて、取引できるレベルにあって実際取引を行った3社ですが、そのうち買収された2社の間には当然ながら全く関連性がなく、離れた地域で高い確率で起きたといえます。
これは米国によくある現象です。
2社とも米国でホスティング草創期からの中堅ホスティング業者でしたが、買収を受けた後、それまで良いサポートをしてくれていた技術者は2社とも担当者は変わりました。
2社のうち1社では、担当していた技術者は退社したようで、その後のサポートの質や回答のレスポンスが極端に下がり、技術的に高度なサポートが必要な機能は減らされました。それを指摘すると逆ギレを起こした新しい担当者でしたが、プライドが非常に高いアメリカ人にありがちなパターンにも思われました。
その後、弊社のユーザーの要求もあったことから機能を復活させるように指摘を続けると、ユーザーのウェブサイトのトップページを表示するディスク領域を変更して実質的にサイトを改ざんする恐ろしい嫌がらせ等もありました。
うがった見方をすれば、海外の比較的高度でなかい技術者に対して弊社で技術的なつっこみを厳しくしたことで相手が対応しきれないことがあったのかもしれません...
これらはすべて弊社の実体験です。
■構造的にハイリスクな海外サーバ
一般的にいっても、企業買収が特に盛んな米国ですが、当然ながら、良い業者ほど買収を受ける可能性が高いといえます。逆にそこそこの業者は買収を受けないことにもなります。
弊社が取引を行った3社のうち2社という高い確率で買収されることになりましたが、弊社の経験も含めていえることは、良い業者で買収された場合は現場の担当者は退社したり、買収は現場レベルでモチベーションが下がりやすいといます。したがって買収によってサービスの質は横ばいかむしろ低下する傾向にあるようです。これは国内のIT企業の買収例をみても買収後大体評判が芳しくなくなっていることからも、わかることかもしれません。
逆にそこそこの業者の場合、買収されないことでサービスの変更や質の低下はないかもしれませんが、そもそも低いレベルであり、そこそこの業者のサーバを仕入れて使わされるのもそれがわからない初心者のユーザーにとってはかわいそうな話でもあります。
また、そこそこの業者はサービスもそこそこであるがゆえに先細り感があり、ホスティングの乱立した今、そのまま淘汰され破綻する可能性が高いといえます。
淘汰されることはサービスが止まることになり、「これが大きなリスク」となります。
買収のみならず、日本でもそうですが、特に米国のホスティング業者は淘汰が激しくなっています。
前述したように、海外からサーバを仕入れている国内の再販業者は、海外の業者が破綻してしまったとき責任をとることができないという大きな問題がありますが、これが起きる確率が日々高まっていることになります。
つまり、海外サーバは、ありがちな買収でサーバ品質として低下する可能性や業者自体破綻する可能性も高く、再販業者は自らサーバ品質を高めることができないだけでなく、いざというときも何も手の施しようがなく責任をとることができない、非常にハイリスクな爆弾を抱えたままのご利用となります。
こういったように現在においては問題やリスクばかりでユーザーとって全くメリットがなくなってしまった海外サーバですが、月2,3ドルで仕入れて右から左に料金を10倍かそれ以上にして再販している業者の実体を知らずに払い続けるているユーザーがまだまだ少なくないという現実は、インターネットの健全な発展を考えるとちょっと心配ではあります...
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